
日本人の食事摂取基準2020
先日、令和元年度給食施設管理者研修会が、津市リージョンプラザお城ホールにて行われ、当院からも管理栄養士1名が参加しました。
今回は
「日本人の食事摂取基準2020年版 既定のポイント及び活用について」
というテーマで、女子栄養大学 栄養学部 実践栄養学科 教授 上西一弘先生による講演でした。
日本人の食事摂取基準とは
健康な個人または集団を対象として、国民の健康の維持・増進、エネルギー・栄養素欠乏症の予防、生活習慣病の予防、過剰摂取による健康障害の予防を目的として制定したエネルギー及び各栄養素の摂取量の基準として、厚生労働省によって定められた基準
私たちも、この日本人の食事摂取基準に基づいて、年齢ごと、各栄養素ごとにそれぞれの基準を設けて、献立作成と調味料の設定、患者さんの食事作りを行っています。そして、その結果として、実際の食事内容が必要な栄養量を充たしているか、という確認を毎月行いメニューの見直しや評価を行っています。
この日本人の食事摂取基準は5年毎に見直され、今年新たに2020年版として発行されます。
主な変更点としては以下のような内容でした。
・高齢者の低栄養やフレイル予防も視野に入れた策定であること
・50歳以上の年齢区分が細かく分類されたこと
・生活習慣病予防のため、食塩の目標量がさらに引き下げられたこと
特に塩分については、高血圧症や心疾患の方はもちろんですが、健康な方への目標量が引き下げられ成人男性では8gから7.5gへ、成人女性で7gから6.5gへと変更します。病院給食でも減塩食と常食との差がどんどん少なくなり、作り分けるメニューが減らせるのでは…?
ということは、減塩でもおいしい食事が求められるという事でしょうか…?とかいろいろ考えています。
2020年版が発行後5年間でそれぞれの基準を見直し、食事の内容を基準に近づけられるよう、調理師さんたちとも相談しながら新しい病院食にしていければ…と考えています◎
2020.01.30 17:38|日記